5月 28, 2021 | 導入事例
大沢たかおが主演を務める舞台『INSPIRE 陰陽師』が、2020年年末の12月31日から2021年初春1月6日まで東京・日生劇場にて開幕されました。
本作は、ブラジリィー・アン・山田、岡本貴也、寺西南都が脚本を、山田淳也が演出を担当したエンターテインメントが満載のステージです。大沢たかおが陰陽師・安倍晴明を演じ、平安時代と令和の今、それぞれの時代で起こった謎の日食に対して挑む姿が、様々な最新テクノロジーを駆使した映像効果、音響効果、そして光のイリュージョンを交えながら描く舞台作品です。
伝統ある日生劇場では滅多に見られない、巨大なLEDスクリーンによる背景演出、舞台上空に吊り下げられた可動式の円形LEDスクリーンは、芝居の展開に合わせて上下し、様々な様相を見せます。さらに目に入っても健康被害のない新型のファイバービームが、客席内を乱れ打つ大変エキサイティングな演出が盛り込まれています。演出家の山田淳也氏はこの特別な作品の音響演出でも、これまでにない特殊効果を盛り込みたいと考え、MSI JAPAN東京に声をかけました。
導入されたLuminex製品リスト:
GigaCore16RFO
会場内に設置されたスピーカーはメインL/Rに加えて、ステージフロントが5か所。この他会場内にスタンド立てでスピーカーが7か所設置されました。さらに劇場常設のプロセニアムLCRや中2階席のウォールSP、2階席のウォールSP、バルコニー席狙いの補助スピーカー、そして2階席最後列には仮設で小型スピーカーがマイクスタンド設置で設営されました。これら合計31系統の出力はMartin Audio Sound Adventuresとして知られるSARA2プロセッサーによって制御がなされました。
メインスピーカーや分散スピーカーの駆動にはMartin AudioのiK42パワーアンプが合計9台、2階席最後列仮設スピーカーの駆動にはPowersoft Mezzoが使用されました。さらに仮設設備と常設設備を一元的に制御したいところからほぼ全ての系統にLake LM44プロセッサーを使っています。これらは全てDanteで接続。収録の回線やバックアップのProToolsなども加わったのでDanteパッチポイントはついに総数200箇所を超えました。
これら200パッチに及ぶDante回線と複雑な制御のルーティングを下支えしたのがLuminex社のGigaCoreイーサネット スイッチ シリーズです。下手にGigaCore 16RFOが2台、上手にGigaCore 16RFOが3台、FOHにGigaCore 16RFOが3台、合計8台のLuminexスイッチが設置されました。スイッチは各所それぞれDanteプライマリー、Danteセカンダリー、制御の3つなのですが、厳密に言えば、DanteプライマリーにはLake LM44の制御も載っています。DanteセカンダリーにはMartin AudioのVU-NETの制御も載っています。制御というスイッチにはSARA2の制御、KLANGの制御などが含まれ、FOHにあるたくさんのPCとつながっています。この制御に関連するPCだけで6台です(システムテックSARA2監視用、オペレーター用SARA2監視用、演出家SARA2監視用、OSC制御PC、OSC制御PCバックアップ、KLANG制御用)。
GigaCoreスイッチは、シンプルなグラフィックスでユーザーインターフェースがわかりやすく、標準でDanteを含むオーディオ・ビジュアル プロトコル向けに構成、最適化がされています。そのため、Danteの設定が不要で、ケーブルをつなげるだけでDanteが通るのでスイッチに関する手間が省けました。また、これら複雑なルーティングを安定的に実現できたのもGigaCoreシリーズという信頼性の高いインフラがあってこそです。
オーディオブレインズ山下氏は今回の公演をこう振り返ります。「今回のような複雑なルーティングは固定設備では時々あります。しかし今回は仮設PAの現場です。2日間で200パッチルーティングというのは驚異的ではないでしょうか。それもGigaCoreスイッチという設定に手間がかからない、安定したインフラがあったからです。そもそものネットワークのことで悩んでいては、これだけの複雑なルーティングに手が回りませんからね。」
(以上)
ご協力:株式会社オーディオブレインズ
ルミネックス ジャパンについて
ルミネックス ジャパンは、2017年に設立されたまだ若く新しい企業です。既に国内において、当社製品は2007年より劇場業界を中心に、ご愛用いただいて参りましたが、当社は、こうした既存ユーザーの技術サポートを含め、新たにご利用いただくユーザーさまに対し、代理店様を通じて技術セミナーや、検証用デバイスの貸し出し、製品の修理サポートなどをご提供しております。
当社製品が利用される主要な事業セグメントは、劇場や公共ホールなどの舞台産業、コンサートを含むイベント産業、さらにはTV業界から、テーマパーク、建築照明設備や会議室におけるAVシステムの設備施工といった非常に広範囲な分野にわたっています。
ルミネックスジャパンは、ベルギー本社の子会社として、ベルギー本社と連携し、今後もこうした様々な分野における高付加価値製品を、ご提供するとともに、関連する技術サポートをご提供してまいります。
Luminex Network Intelligenceについて
Luminex Network Intelligenceは、ベルギーを拠点とするプロの照明、オーディオ、およびビデオアプリケーション用のデータ配信機器のメーカーです。照明制御プロジェクト用のEthernet-to-DMXコンバーターとDMX / RDMスプリッターに加えて、Luminexはイーサネットスイッチも製造しており、ユーザーはあらゆるタイプのAVアプリケーション向けの完全なデータ配信システムを構築できます。 GigaCoreスイッチは、他のほとんどすべてのLuminexデバイスと同様に、ITの知識を必要とせずに、非常にユーザーフレンドリーな方法でAVネットワークを拡張する優れたソリューションを提供する真のプラグ・アンド・プレイ製品です。Luminex製品は、世界中で最も要求の厳しいインスタレーション、劇場、ツアーリングのAVアプリケーションで見つけることができます。
1月 29, 2021 | 導入事例
CÉ LA VI TOKYO は、2019年にオープンしたミクソロジー、音楽、料理を中心とした未来的で包括的なレストランです。このレストランは、主要な音響および照明メーカーの最新テクノロジーを備えています。そのバックボーン インフラストラクチャには、信頼性の高いスイッチとしてLuminexが選ばれました。オーディオ側では、Martin Audioスピーカー、Powersoftパワーアンプ、SoundTube防水スピーカー、Symetrixタッチパネルが使用されています。
導入されたLuminex製品リスト:
GigaCore14
GigaCore14 with PoE
GigaCore16Xt
Gigacore10
下記の記事は、当社販売代理店の株式会社オーディオブレインズによる導入事例です。同社のご協力により一部を転載させて頂いています。記事の全文はこちらをご覧ください。
ご協力:株式会社オーディオブレインズ
2019年12月5日、渋谷フクラスと名前を新たに、東急プラザ渋谷のルーフトップである17階・18階に「CÉ LA VI TOKYO」がオープンしました。CÉ LA VIはシンガポールの五つ星ホテル「マリーナベイ・サンズ」最上階のレストランとして知られており、CÉ LA VI TOKYOはそんな世界的レストランブランドの国内第一号店としてオープンしました。
常に東京カルチャーを牽引してきた渋谷というロケーションで、カフェバーとして利用したり、渋谷の夜景とDJパフォーマンスを楽しんだり、高級感あふれる空間のファインダイニングでお食事とお酒を味わうことができます。
700坪という広大な店内の音響デザインを担当された、株式会社エンター・サンドマンの代表取締役 土橋氏にお話を伺いました。
音響デザインにあたり、お客様からはどのようなご要望がありましたか?
大きくは三つ「専有エリア3区画すべてをつなげたい」「個別・貸し切りどちらにも対応できるレストランを作りたい」そして何より「渋谷の再開発の一環として、CÉ LA VIブランドとして恥ずかしくないもの、東京にふさわしく“かっこよいもの”を作って欲しい」というご依頼でした。
クオリティを維持しながらもデザイン性が高く、安定性と操作性に優れたものを作る、ということを設計当初より念頭に置いていました。
(中略)
採用されているデジタル伝送によるIPネットワークについて教えてください。
コンソール、プロセッサー、パワーアンプまで、すべてをDanteで完結しています。階をまたいだテナント専有・共用の合計5区画を連携するため、区画ごとにLuminex社のGigaCoreスイッチをMMFまたはCAT6で接続しています。
レストランは朝の11時~24時まで、クラブは夕方の6時から朝の5時までオープンしており、アイドルタイムがほとんどありません。プライマリ、セカンダリのバックアップに加え、万一ネットワークの事故が起きても区画内には音が出せるよう、パワーアンプはDante信号を失ってもシームレスにアナログ入力に切り替わるように冗長化されたシステムになっています。
すべての機器に固定のIPアドレスを割り振り、トラブルが発生した場合にも、同じIPアドレスの代替え機に入れ替えればすぐに元に戻るような仕組みづくりをしています。
このような施設をネットワーク化するメリットは何だと思われますか?
まず第一に“安定性”が挙げられると思います。私は設計の際、安定性と操作性、そして拡張性を常に頭に入れてシステムを組むようにしているのですが、リダンダントがとれるという安定性、そしてDanteで音を流したいといったお客様からの急な要望にもすぐに対応できるといった拡張性の面からも、Danteの採用を決めました。システムがネットワーク化されていることにより一元監視することができ、トラブルがあったときに何が悪いのかを、PC上ですぐにチェックすることも可能になりました。
また一般のスタッフの方が操作するため、なるべくシンプルな操作で済むよう、操作パネルにはグラフィカルで分かりやすいカスタム画面をSymetrix社のT5タッチパネルで構築しています。各音源の切替えは、このタッチパネルですべてが完結します。
そして次に“事前に準備ができること”が大きな利点として挙げられると思います。今回のオープンにあたり、準備期間は一年と長かったのですが、工事期間は非常にタイトでした。そのためオフラインでデータを予め作成し、機器を仮組みして流し込むことで、現場では機材を接続しオンラインにするだけで済み、作業時間の短縮になりました。
Symetrixのタッチパネルに関して言えば、以前のようなアナログシステムの場合、要望に応じてハードウェアを都度追加してワイヤリングをするといったように、追加出費と手間が必須でした。しかしネットワーク化により、機能を追加したければ事務所で用意したプログラミングデータを流すだけで完了。費用をかけずに自由に追加機能を画面上に拡張することができ、このような作業時間に制限がある現場では非常に有効です。また将来的にもトレンドや使い勝手に合わせて更新できるというのが、ネットワーク化の強みだと思います。
ライブサウンドではすでにDanteが主流になっており、こういった施設でもこれからどんどんネットワーク化が進んでいくと思います。実際改装の案件がある場合、弊社では積極的にネットワーク化を進めるようにしています。
(以上)
上記記事の全文はこちらへ
ルミネックス ジャパンについて
ルミネックス ジャパンは、2017年に設立されたまだ若く新しい企業です。既に国内において、当社製品は2007年より劇場業界を中心に、ご愛用いただいて参りましたが、当社は、こうした既存ユーザーの技術サポートを含め、新たにご利用いただくユーザーさまに対し、代理店様を通じて技術セミナーや、検証用デバイスの貸し出し、製品の修理サポートなどをご提供しております。
当社製品が利用される主要な事業セグメントは、劇場や公共ホールなどの舞台産業、コンサートを含むイベント産業、さらにはTV業界から、テーマパーク、建築照明設備や会議室におけるAVシステムの設備施工といった非常に広範囲な分野にわたっています。
ルミネックスジャパンは、ベルギー本社の子会社として、ベルギー本社と連携し、今後もこうした様々な分野における高付加価値製品を、ご提供するとともに、関連する技術サポートをご提供してまいります。
Luminex Network Intelligenceについて
Luminex Network Intelligenceは、ベルギーを拠点とするプロの照明、オーディオ、およびビデオアプリケーション用のデータ配信機器のメーカーです。照明制御プロジェクト用のEthernet-to-DMXコンバーターとDMX / RDMスプリッターに加えて、Luminexはイーサネットスイッチも製造しており、ユーザーはあらゆるタイプのAVアプリケーション向けの完全なデータ配信システムを構築できます。 GigaCoreスイッチは、他のほとんどすべてのLuminexデバイスと同様に、ITの知識を必要とせずに、非常にユーザーフレンドリーな方法でAVネットワークを拡張する優れたソリューションを提供する真のプラグ・アンド・プレイ製品です。Luminex製品は、世界中で最も要求の厳しいインスタレーション、劇場、ツアーリングのAVアプリケーションで見つけることができます。